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2011年01月29日

Kozo Miyoshi: ORIGIN

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ホント、お待たせしました〜!
「M/Light」レーベルからの第二弾写真集、三好耕三『ORIGIN』が、遂に本日の13時より発売を開始します。
限定700部。すべてにエディションナンバーと直筆サインが付いています。
で、兄貴(俺)もビビる写真集に仕上がっております。うっ〜、負けそ。

下記、連載「町口覚の解体」コマーシャルフォト2011年2月号より

 当たり前のことではあるが、百戦錬磨の先人たちへの礼儀には最大限の気を遣うことにしている。尚更、同じ世界で生きている百戦錬磨の先人ともなれば…。

 この写真集は、1975年生まれのグラフィックデザイナー・町口景がディレクターを務める写真集レーベル “M/Light” から刊行された二冊目の写真集。自分の父親世代の写真家と直接会い、その写真家の原点を探り、一冊の写真集としてアウトプットすることをコンセプトにした写真集レーベルである。一冊目は、田村彰英さんの写真集「Afternoon」を刊行している。なぜ、このようなコンセプトで写真集レーベルを立ち上げたのか。自分の弟でもある、町口景と少し仕事場で話をした。

 完成した田村さんの写真集を写真家の髙橋恭司さんに見せ、そのコンセプトを話したことで、三好耕三さんを紹介していただいたということ。初めて会った三好さんは、印刷物に対して全く興味がなかったということ。その印刷物に対して全く興味がなかった三好さんに、君と写真集をつくることにするから君の好き勝手に写真集をつくって欲しいと言われ、写真のセレクト、構成、造本に対して三好さんは一切の口を挟まなかったということ…。
 それは、写真家とデザイナーの共同作業ではない、ものづくりの始まりを意味していたのではないか。三好さんは、自らの写真家としての原点を探らせることで、これからの人間に、写真を見る力、写真を読む力を養うんだ、ということを教え、その人間のこれからを期待したのではないか。

 写真集の巻末に収められている「写真から写真へ」と題された台湾のギャラリストの邱奕堅さんの言葉を一部引用する。
『この写真集「ORIGIN」に収められているシリーズ “Exposure” と “See Saw” には、三好耕三のもう一つの原点が隠されている。それは、今日までの数多く発表された作品の原点となっていることだ。1980年代の後半、三好耕三は、8×10大型カメラで撮影した “天真爛漫” と “温室” のシリーズによって徐々に知られるようになる。三好耕三と言うと自然に8×10大型カメラという連想が、写真界で誰もが抱く一般的な印象になる。今年私は三好耕三のスタジオを訪ね、この写真集の中に収められている作品を初めて見せられた時、はっと悟った。30数年来接触してきた三好耕三の全作品のうちのほとんどが、“Exposure” と “See Saw” のシリーズを通して進化し始め、地道に彼が今までに発表してきた作品のアウトラインができたことを初めて知ったのである。「ORIGIN」は、彼の人生における写真作品の基本文脈であり、私たちに彼の写真の脈絡を洞察させる。私は、「ORIGIN」を、三好耕三の本当の原点だと考えている。』

 そう、百戦錬磨の先人の本当の原点に直接触れることのできたこれからの人間のものづくりには、期待ができる。

投稿者 町口覚 :00:01

2011年01月15日

Keizo Motoda: Capella

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元旦発売写真集、森山大道『auto-portrait』に続き、元田敬三『Capella』の発売を本日午後イチから開始します。
「あんたの父親が新車でカペラいう車を買ったんや、その新車購入記念に撮った写真なの」
ヤバいっすよ。乞うご期待!

投稿者 町口覚 :02:28